三菱UFJトラストシステム
Business 仕事を知る

スペシャル対談

三菱UFJトラストシステム×三菱UFJ信託銀行想いを重ねて、
未来を紡ぐ。

三菱UFJ信託銀行グループでは、数年前からRPA(Robotic Process Automation)を用いた業務自動化プロジェクトに取り組んでいます。従来は手動で行う必要があった事務作業を、RPAの導入によって自動化する。そんな一大プロジェクトに挑むのは、三菱UFJトラストシステムのR.K.さんと三菱UFJ信託銀行のA.H.さん。会社の垣根を超えてチームワークを発揮する2人に話を聞いてみました。

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  • PROFILE 01

    R.K.

    三菱UFJトラストシステム
    2017年新卒入社

    入社の決め手は、先輩社員との座談会でプライベートな話など、ざっくばらんに話をしてくれた社員の気さくな人柄に惹かれたから。現在はデジタル推進部にて、信託銀行における業務自動化およびシステム保守を担当している。

  • PROFILE 02

    A.H.

    三菱UFJ信託銀行
    2022年キャリア入社

    前職はカード会社のデジタルマーケティング職。様々な経験を積む中で、社員の働き方を改善できるDXに携わりたいと思うように。現在は、DX推進課にて信託銀行内の業務自動化やペーパーレス化に取り組んでいる。

RPAの開発から、導入・保守までの過程

システムで、
従来の働き方を変えていく。

  • A.H.

    K.さんと知り合ったのは、ちょうどコロナ禍のときだったでしょうか?

  • R.K.

    そうですね。対面では会えなくて、チャットでご挨拶したのを覚えています。H.さんは絵文字をたくさん使ってくださるので、チャット上でもすぐに打ち解けられました。

  • A.H.

    そういうK.さんも、絵文字が多めですよね(笑)。私はキャリア採用で三菱UFJ信託銀行に入社したのですが、システムに関しては、自分のチームの先輩以上にK.さんに質問させていただきながら、知識を身につけていきました。

  • R.K.

    懐かしい、時が流れるのは早いですね。

  • A.H.

    K.さんは、RPAの開発段階からこのプロジェクトに参加していらっしゃったとか。三菱UFJ信託銀行のバックオフィス業務で参照する契約書類の種類は、クライアントによって大きく異なります。100を超えるクライアントに対応できるシステムをつくるのは、大変だったのではないでしょうか?

  • R.K.

    たしかに自動化の要件を詰めていくのは大変でしたが、信託銀行の皆さんと何度も打ち合わせを重ねることで、何とか乗り越えられました。「バックオフィス業務を自動化して、信託銀行の働き方を変えたい」という想いからスタートしたこのプロジェクト。以前は繁忙期になると、夜遅くや休日に働く社員もいたそうですが、RPA導入後の今では休日出勤はなくなり、繁忙期でも19時頃には退勤できるようになったと聞いています。

  • A.H.

    ものすごい変化ですよね。書類をパソコンにアップロードしただけで、RPAが自動で必要な情報を判別し、業務システムの入力までしてくれる。全角を半角に直したり、市区町村から都道府県を判断したり、細かな確認作業も自動化できてしまうのには驚きました。

  • R.K.

    そう言っていただけるのは、エンジニア冥利に尽きますね。当時開発したRPAが無事に稼働し、現在は保守段階まで進んでいますから、非常に感慨深いです。

  • A.H.

    でも保守段階に入ったら、エラー対応の日々が待っていた…。

  • R.K.

    そうですね(笑)。でも、エラーが出るのは、RPA開発のエンジニアにとっては嬉しいことでもあります。

  • A.H.

    え、なぜですか?

  • R.K.

    エラーが出るということは、ユーザーがそのRPAをしっかりと利用してくれている証拠。エラーがあるからこそ、改良の余地が見つかり、さらにRPAの精度を高めていけます。

  • A.H.

    なるほど。より良いシステムをつくっていくチャンスなのですね。

  • R.K.

    おっしゃる通りです。保守の過程でシステムが進化していけば、今まで以上にユーザーのニーズに応えられるようにもなります。RPAの導入直後は約1年もの間、エラーの要因や傾向を分析し、一つずつ対策を練っていく試行錯誤の日々でした。けれど今では「このような業務も自動化できないか」といったプラスアルファのご相談をいただくことが増えています。信託銀行の皆さんに提供できる価値が大きくなるほど、私自身、開発がどんどん面白く感じられるようになっています。

プロジェクトを進める中で、心がけていること

もっと自分に
できることはないか。
パートナーとして考え続ける。

  • A.H.

    日々のエラー対応だけでなく、社会情勢が変化すると、バックオフィス業務のシステムにも進化が求められますよね。例えば、信託法や個人情報保護法といった法律に新たな規約が生じれば、契約書の内容や手続き方法を見直す必要がある。予期せぬシステム改修を緊急で進めていかなければなりません。

  • R.K.

    その場合、業務上どの機能を優先して提供するのが良いのかなど、優先順位を正しく判断していく必要がありますから、H.さんとの連携がとても大切になってきます。

  • A.H.

    K.さんは、依頼背景について丁寧にヒアリングしてくだいますよね。なぜその改修が発生したのか、どのような目的で改修するのか、誰発信で始まった案件なのか…。

  • R.K.

    もしもユーザー側の事務トラブルや、法規制の変更に伴う改修であれば、緊急度が高いため、どの案件よりも優先すべき。常にゴールが何なのか、どのような道筋を描けば良いのか、H.さんに相談しながら、開発側では見えづらい案件の背景まで理解するようにしています。

  • A.H.

    K.さんは、信託銀行の想いを汲み取って、開発に活かしてくださる。単なる「依頼者」と「受注者」ではなく、一緒にプロジェクトに挑むパートナーであると常々感じています。いつもありがとうございます。

  • R.K.

    それはこちらの台詞です。導入後のシステムを変更する際、どうしても新たなトラブルが発生するリスクが高まります。それでもなぜ変更が必要なのか、H.さんが間に立って、信託銀行の皆さんに丁寧に説明してくださるのは本当に助かります。

  • A.H.

    例えば、使用している製品にセキュリティ上の弱点が見つかった時、今はまだ業務上の不具合が起きていないのに対策が必要な理由や背景をしっかりと説明するように心がけています。

  • R.K.

    たとえ今は問題が起きていなくても、システムの老朽化により、将来的に障害が起きてしまえば大問題。信託銀行としてお客さまの信頼を失うことになりかねません。私たちは、三菱UFJ信託銀行グループの信頼を守るためにも、バージョンアップを推進したい。そういった開発側の想いまで、H.さんは信託銀行の皆さんに伝えてくださるから、プロジェクトがスムーズに進みやすいです。

  • A.H.

    依頼された業務だけをこなすのでなく、パートナーとして自分に何ができるかを主体的に考え続ける。お互いの歩み寄りによって、開発側と信託銀行側の想いが通じ合っているのかもしれませんね。

今後の展望

まずは「普通」を疑う。
そこから新しい
未来が始まる。

  • R.K.

    私は信託銀行の皆さんと近い距離で働く中で、その先にいるお客さまの存在を意識するようになりました。打ち合わせでお客さまとの具体的なやりとりの話を聞くと、自分もエンジニアとして力になりたいと気が引き締まります。

  • A.H.

    本当に、ワンチームで働いている感じがありますよね。

  • R.K.

    信託銀行の皆さんが苦しい時は開発側も苦しいですし、案件が無事に完了した時は一緒になって達成感を噛み締められる。信託銀行の事務には、半期に一度、膨大な残高証明を処理しなければならない繁忙期が訪れますよね。その繁忙期を乗り越えられた時などは、自分も一山越えられたような気分になります。

  • A.H.

    そういった開発側の皆さんの熱量は、しっかりと成果として表れています。最近では、事務担当の社員が、RPA導入前の事務フローを知らないほど、RPAが浸透しています(笑)。

  • R.K.

    ボタンひとつで、大体の事務処理が完了してしまいますからね。

  • A.H.

    信託銀行では事務を自動化することで、これまでバックオフィス業務を担当していた社員を、DXの企画人財として育成したいと考えています。その経営戦略を実現するためにも、K.さんたちのお力は欠かせません。

  • R.K.

    決まりきった「普通の働き方」なんてありませんから、勇気を持って常識を疑い、自ら新しい当たり前をつくる意識が大切です。いずれは「出勤したら、全部の業務が終わっていた!」という状態を実現するのが目標。今はまだエラーの対処に備えて、昼間にRPAを稼働させているのですが、エラーが0件になれば、みんなが寝ている夜の間に稼働できるようになります。

  • A.H.

    すばらしいですね。実は今、バックオフィス業務の自動化が反響を呼び、「フロント業務の自動化もお願いしたい」という新たな要望も出てきていて。早速、営業社員に向けて、「RPAとは何か」という研修や業務課題の抽出に取り掛かっているところです。

  • R.K.

    そうなんですね!一つのプロジェクトが成功すると、その反響が会社全体に広がっていく。私たちの日々の仕事が、信託銀行のより良い未来に繋がっていれば嬉しいです。

  • A.H.

    K.さんと一緒に、次はどんなプロジェクトを動かしていけるのか、今からワクワクしています。これからも、どうぞよろしくお願いします。

  • R.K.

    こちらこそ、よろしくお願いします!